印刷関連の用語集 - さ行 -
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再校
初校戻しの赤字を直した2度目の校正あるいは校正刷。
再生紙
明確な定義はなく、グリーン購入法では、古紙配合率が70~100%の情報・印刷用紙、白色度が70%程度の非塗工紙としている。
再版
書籍の出版で初版の発行後同一版で再び出版すること。正しくは再び製版し直して印刷、出版する場合をさす。
作字
2本または3本の活字の不用部分を削って、必要部分を組み合わせて特殊な漢字を作る作業、またはその合成活字。
差し替え
校正の訂正指定に従って、組版中の活字、込め物、インテル、罫線などを差し替えて、版の訂正を行うこと。
差込印刷
文書の一部に他のファイルのデータ、例えば文書の内容は変えずに、宛名を差し換えながら印刷をすること。
刷版
実際に印刷機に取り付けて印刷するための版。
刷了
全部の用紙を刷り終え、印刷機から版をはずしても支障のない状態のこと。
サテライト型オフセット輪転機
巻き取り紙を用いて、輪転式で平版オフセット印刷する機械をオフセット輪転機という。この中で1本の太い共通圧胴の周りに数組の版胴とゴム胴とを配置したものをサテライト型と呼ぶ。
更紙
化学パルプ40%未満配合の非塗工印刷用紙。下級印刷用紙として、雑誌本文や謄写版印刷などに使用される。
ざらつき
印刷物網点の再現が不完全であり、網点が素抜ける場合をさす。
三三判
規格外原紙寸法の一つ。697×1000mmをいう。
三四判
規格外原紙寸法の一つ。727×1000mmをいう。
3色版
絵画、写真、実体などを原稿とし、色彩を表すのにもっとも便利な、イエロー、マゼンタ、シアンの版を作り、それぞれ適応する色インキを着けて順次刷り重ねて印刷する方法。
三方断裁機
本の天地、小口、すなわち三方を1回の操作で連続的に仕上げ裁ちできる高能率な断裁機。
ザンメル印刷
一つの版に部分的に異なる色のインキをつけ、一度に多色刷りを行う特殊印刷法。
仕上がり寸法
実際に本、チラシ、カレンダーなどになるときの大きさで、断裁機にて裁つ際、目印となる裁ちトンボの内側の大きさ。
紫外線硬化型インキ
高エネルギー電磁波の一種である紫外線を照射することで硬化するインキ。
直刷り
オフセット印刷に対して、版から被印刷体に直接印刷する方式をいう。
直刷り平版インキ
オフセット印刷に使用する版材を用い、版からブランケットを介さず、直接紙に印刷する直刷り平版用のインキ。
磁気印刷
磁性インキを用いて、文字や記号、ストライプを印刷すること。文字や記号の磁気印刷は容易に目視にて判読できる点と機械的に読み取りができるという利点がある。
色差
色の相違を数量的に表したもの。
ジグザグ折機
連続伝票において印刷機排出部で折丁やシートの形をとらず、ジグザグの経本状に連続して折るための折機。
シーズニング
抄造後の用紙を一定の温度・湿度中に放置し、用紙含有水分量を安定させること。
試刷
印刷機で本番印刷に入る前に試しに印刷すること。
下固め
製本での本固め前に仮に本文の背を一冊づつ接着剤で背固めする作業。
字面
文字面のことで、印刷の際にインキが付着する部分をいう。
質感
印刷再現を表現するのに、色彩、量感と並列して用いられる慣用句。
湿紙機
印刷前の用紙を加湿する機械。水を噴霧器でスプレーし、その中へ紙を連続的に送って加湿する。証券などの凹版印刷のさいに、印刷を容易にするために用いられる。
辞典用紙
辞典、薬品説明書などに使用される印刷用紙。
自動紙継ぎ装置
巻取紙印刷機において、印刷している巻取り紙が終わる時、印刷機を停止させずに次の巻取り紙へ自動的に紙を継ぐ装置。
自動給紙機
枚葉印刷機、枚葉折機などで、棒積みした紙を自動的に1枚ずつ供給する装置。
自動現像機
露光後のフィルムなどを感光材料を自動搬送し、現像・定着・水洗・乾燥する機械。
自動見当合わせ装置
輪転印刷機において、多色印刷の色合わせ、断裁長さ、折などを自動的に制御する装置。
紙粉
紙面に付着した粉末状のごみ。印刷時にこのごみが版面やブランケットに付着したり、インキつぼに混入すると、印刷部分が白点状にぬけるヒッキーの原因となる。
湿し装置
オフセット印刷機の版面に湿し水を供給する装置。
湿し水
平版印刷の非画線部にインキが付着しないように版面を湿らせる水。
湿し水循環装置
オフセット印刷の湿し水を供給するために、印刷機の外部に設けたタンクからポンプによって連続的に水舟に水を送り、水舟からオーバーフローした水をタンクにもどして循環させる装置。
湿しローラー
オフセット印刷で、版面上にインキを反発する湿し水を運ぶローラー。
地紋
主要な絵柄の背景に刷る淡色の網点、砂目、彩紋などの模様。
写植
写真植字を略して写植という。写真植字機を使って印刷用文字を作成する方法。
写植機
写真植字機を略して写植機という。
写真植字
略して写植ともいわれ、写真植字機を使って印刷用の文字や記号、罫、パターンなどを作成する技法。
写真植字機
写真的に文字を印字し、製版用文字版下を作る機械。
シャープネス
印刷の鮮鋭度。印刷ではインキを使用するため、エッジの再現が原稿より劣りやすく、これを防止するために、製版の色分解機においてエッジに濃淡のレリーフを電子的につける。
集版
カメラまたはスキャナー工程で作成された線画ネガや色分解ネガなどをライトテーブル上で指定に従ってまとめ、1枚の印版焼付け用のフィルムに仕上げること。
樹脂グラビア版
グラビア印刷用版材の表面に樹脂を使用したもの。
出校
印刷会社が、作成した校正刷を発注者に校正のために送ること。
出張校正
校正者や編集者または著者などが印刷会社へ出向いて校正を行うこと。
出版グラビアインキ
週刊誌、月刊誌などの雑誌類の表紙や写真ページに用いられるグラビア印刷用インキ。カラー印刷用に使われるものが多い。
出力機
入力機およびコンピュータからの画像・文字やレイアウトを紙や製版フィルムに出力する装置。
昇華型転写捺染印刷
加熱することにより昇華性を有する染料をインキとし、絵柄を転写紙にグラビア印刷方式で印刷した後、転写原紙を布に重ねて加圧加熱して、原紙の絵柄を布に転写する染色法。
証券印刷
紙幣、株券、債券、預金通帳、商品券などの印刷。
上更紙
化学パルプ40%以上、70%未満配合の非塗工印刷用紙。
上質紙
化学パルプ100%配合の非塗工印刷用紙。印刷用紙の代表的品種であり、書籍、教科書、商業印刷などに使用される。
蒸発乾燥
印刷後に溶剤が急速に蒸発することによって、被印刷面に樹脂分や顔料分が残って固着するもので、乾燥速度はきわめて速いため、高速・多量印刷に適している。
植字
活字、込め物、インテル、罫線などを組み合わせてページ単位の版を作る作業。
初校
組版した最初の校正あるいは校正刷。
書籍用紙
書籍の印刷に適した、地合いが均一で、不透明度の高い用紙。
書籍輪転機
書籍、雑誌の活版ページを印刷する凸版輪転印刷機。
ショートラン印刷
一般にいわれている「小ロット印刷」のことをいう。小ロット印刷の数量の定義は明確ではない。
ショック目
オフセット印刷物で、シリンダー軸方向に平行に帯状の印刷濃度ムラが発生すること。
シール印刷機
印刷、浮き出し、打ち抜きをインラインで行って、シールやラベルを製造する機械。
シルクスクリーン印刷
スクリーン印刷に同じ。
白板紙
板紙の一種で、印刷適正や製函適正がよいことを特徴とする。
白抜き
文字、模様などの原図の黒部を白部とする方法で製版、印刷の状態をいう。
新聞印刷
新聞を製作する技術および方法。新聞としての機能を果たすため、短時間で大量の印刷を行うことが要求される。
新聞輪転機
新聞を印刷するための巻き取り紙輪転機。
水性インキ
水溶性樹脂またはアミンやアルカリで水溶液とした樹脂を水やアルコールに溶解させたワニスを用いるインキ。印刷物の臭気が少ないので食品包装用インキとして、グラビア印刷、フレキソ印刷で使われることがおおい。
スカッフィング
印刷物の後加工の工程または輸送上などにおいて、摩擦によってインキがこすり取られること。
すき込み
紙の厚さの変化により、紙を透かしたさいに現れる模様、またはそのように加工すること。
スキニング
酸化重合型オフセットインキに一般的に見られる現象で、インキ表面に乾燥膜ができること。印刷機の長時間停止時や保管時間によって発生する。
スクリーン印刷
孔版印刷の一種。枠に紗を張り、画線部以外の部分の目を樹脂などでつぶしたスクリーン版を用いて、版の紗面からスクィージの擢動によってインキを押し出し印刷する方法。
スクリーン印刷機
スクリーン印刷を行う印刷機。平面用と曲面用があり、平面用では紙、プラスチック、プリント配線基板などの印刷が行われ、曲面用はびん、コップなどに印刷される。
スクリーン角度
網撮りまたはスキャナーによる直網分解のさい、スクリーン線もしくは出力網点が垂線となす角度。
スクリーン線数
スクリーンの単位長当たりの線や点の数。これにより製版用スクリーンの目の精粗を示す。
スクリーントーン
透明なフィルムに網点・万線などの模様を印刷し、裏に接着剤が塗布されたもの。
スケルトンブラック
多色印刷用に用いられる墨版の一種。ハイライトから中間調にかけてほとんど調子がなく、中間調からシャドー部にかけて強いコントラスト階調をもつ。
筋押し
厚手の切りつけ表紙を開きやすくするため、折り曲げ部分に筋を入れる作業。
スタッカー
輪転印刷機の折機などから排出される折丁の員数、揃え、積重ねを自動で行う装置。
スタック型印刷機
独立した圧胴を備えた印刷ユニットを積み上げるように配置したフレキソ印刷機。ごく標準的な形式で紙の印刷に用いられる。
ステンシル印刷
シルクスクリーン印刷、セリグラフとともに、孔版印刷の一種。
スナップアウト帳票
封筒の周囲を切り取らずに中紙を簡単に取ることができる帳票。
すの子
印刷直後のまだ乾燥していない印刷物を、少量ずつ取り分けておくための板、または箱。
スノーフレーク
オフセット印刷物のベタ部が滑らかにインキの転移しない雪片状の模様の出る状態。
スペクタカラー
あらかじめグラビア輪転機などでカラー印刷された巻取り紙に、あとからニュース性のある記事を見当を正しく合わせて印刷する新聞印刷の方法。
スペックル
グラビア印刷において、グラビア版セルよりインキが転移せず、印刷物に白い斑点を生じるトラブル現象。
スポットカラー
新聞印刷において、大きな見出しや広告のために部分的に単色カラー印刷を行うこと。
刷足し
印刷を終了した印刷物に色不良や員数不足をした場合などに、これを補足するために印刷すること。
スリッター
巻取り紙輪転機や紙加工機などにおいて、紙を流れの方向に切る装置。
刷本
製本では、中身になる印刷物で、折りたたむ前の状態のもの。印刷においては、刷り上った印刷物の総称。
刷目打ち
印刷機を用いて刷本に切り取り用の線状の小さな穴をあけること。凸版印刷では、版面に穴あけ用の線を組み付けて印刷と同時に穴あけをする。
背
書籍のとじ側。小口の反対側をさす。とくに上製本では、背の形により丸背と角背に分類される。
静電印刷
印刷において、インキの転写を静電引力を利用して行う方式で、物理的圧力を必要としないため曲面への印刷、強度の低い被印刷物への印刷が行える。一般に印刷版は導電性のスクリーン版を用い、被印刷物を介して対向電極間に電圧を印加し、スクリーン版上に供給したトナーインキを被印刷物に転写させる。
静電グラビア印刷
グラビア印刷でインキの転移性を改善するため、アメリカのGRIで開発された方法で、印刷紙の後面から電圧をかけ、静電引力によりインキ・セル上のグラビア・インキを盛り上げ、インキ転移性を向上させるもの。
静電スクリーン印刷
スクリーン印刷で液体インキの代わりに乾燥した粉末トナーを用い、静電気の吸引力を利用して基材へ印刷することをいう。
製版指定
印刷原版を作成するために必要な設計指示。
背固め
製本でのくるみ工程前に本文の背を背紙などで補強する作業。
責任校正
著者または発注者から任されて印刷会社側で行う校正。
責任校了
直し箇所が少ない場合など、印刷会社が責任をもって校了とすることを前提として、注文者が校了すること。
石版印刷
石版石を版材とする平版印刷の一つ。
石版印刷機
石版印刷を行う印刷機。手動印刷機と停止円筒印刷機の形式がある。転写方式には直接印刷とオフセット印刷の2方式がある。
背丁
各折丁の順番を簡単に見分けるために、折丁の背の部分に刷り込んだ記号。
セットオフ
凸版輪転、オフセットインキの品質事故の一つで、印刷面のインキのセット、乾燥が遅いため、印刷物を重ねたとき対向面を汚す現象。
セパレーションネガ
写真原稿などを光学系の処理により、印刷に必要な4色の成分に分け、露光されたネガフィルム。
背標
各折丁の背の部分に印刷する目印。
全紙掛け
印刷用紙の寸法が正寸の大きさのまま、版を組み付けて印刷する方法。
線数メーター
網がけされた印刷物のスクリーン線数を読み取るためのパターンの付いたフィルム。
センタートンボ
トンボにはいろいろな種類があるが、製版や印刷工程における印刷物の天地・左右の中央の位置を示すトンボをいう。
全判
枚葉印刷紙の断裁する前の基準となるサイズ。
先方紙
印刷会社が印刷物を受注するとき、出版社などの発注者が印刷用紙を支給することを、先方紙という。印刷会社から見て先方を意味している。反対に印刷会社側が購入して準備する用紙を、当方紙という。
ソアリング
グラビア印刷やフレキソ印刷でインキパンの中に空気中の水分が凝縮して、インキ中に混入すること。
装丁
表装材をはじめ表紙のデザイン、外箱、カバー、見返し、扉などに種々の意匠を加え、本の体裁を美しく装うこと。
総ルビ
和文の組版で、すべての漢字にふりがなをつける組み方。一部の漢字のみふりがなをつけるパラルビに対していう。
損紙
印刷中、種々の要因により発生する実用に供しない用紙のことで、印刷した損紙を黒損、印刷前の白紙の損紙を白損という。