印刷関連の用語集 - ま行 -
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マイグレーション
印刷物を巻取りまたは重ねた場合に、インキ皮膜に接した基体の背面部にインキ成分が移行して変色する状態。
枚葉紙
抄造後に一度巻きとられた紙が、再び菊判、四六判など適当な寸法に断裁された紙葉。巻き取り紙に対比して用いられる。印刷は、枚葉給紙型印刷機で行われる。
枚葉紙印刷機
枚葉紙に印刷する印刷機をさし、凸版、オフセット、グラビアの名を冠するのが一般的。巻き取り紙印刷機に対していう。
枚葉印刷方式
枚葉とは紙の形態をいい、全判・半裁・4裁などの大きさに断裁した用紙をいう。枚葉印刷は1枚1枚の紙を印刷機に通して印刷する方式で、輪転印刷に対していう。
枚葉紙グラビア印刷機
枚葉紙に印刷するグラビア輪転機。
枚葉紙凸版輪転機
枚葉紙に印刷する凸版輪転機。
前当て
枚葉印刷機の給紙装置で、紙差しのさい、紙の前辺の位置を定め、印刷の前後方向の見当を正しくするためにの紙差しゲージ。
前印刷準備
平台印刷の版は一般的に1ページ単位のもので、印刷機の運転能率を考慮して、本機に掛ける前に校了機の指定に従って版を組み付ける。
印刷物の折り方のひとつで、折丁を作るさいに一辺に平行に同じ方向に2回以上折る折り方。
巻折掛け
折り方の一種で、版を一方向に並べて印刷し、これを中心から二つに折り、さらにこれを同じ方向に再度二つ折りにする方法。
巻取紙
輪転印刷機による印刷に適合するよう、抄造後、巻取心棒に連続に巻いて仕上げた紙。
巻取紙印刷機
巻取り紙に印刷する印刷機の総称。凸版用、オフセット用、グラビア用などがある。枚葉紙印刷機に対していう。
巻取紙平圧印刷機
平圧印刷機の能率を上げるために、巻き取り紙を使ったもの。
巻取紙輪転印刷機
輪転印刷機の能率を上げるために、巻き取り紙を使ったもの。
巻取り装置
巻取り紙輪転印刷機で印刷された印刷物をウェッブのまま巻き取る装置。
膜面
カラーフィルム、白黒フィルムなど写真感光材料の感光膜が塗布されている面。
マージン
書籍などの各ページの、本文や見出し類が印刷された部分の周辺にできる余白部分。
マシン仕上げ紙
抄紙機に連結されているカレンダーにより光沢をつけた紙であり、大部分の印刷用紙はこれに属する。
マスキング
多色印刷をするさい、カラー原図の色調や階調を忠実に再現するために、写真製版工程において各種の修整を行うこと。
マスターペーパー
おもに軽印刷に用いられる紙をベースにした印刷版の総称。電子写真法か銀塩写真法によりダイレクト製版にて版を作る。
マットインキ
印刷仕上がり面に光沢がでない印刷インキ。一般に、油性のビヒクルを用いた印刷インキは相当の光沢を有する。
丸背
製本において、上製本ものの背の仕立て方の一種。背中に丸みをもたせる方法。
丸版
輪転印刷機に使われる湾曲した版。
回し刷
全紙に対して版の数が半分しかない場合、機械の片側に版をセットし紙を回しながら表裏を印刷する。
見返し
本の中身と表紙とをつなぐために、表紙の内側に貼る紙。
水切り
オフセット印刷機の湿し水装置で、版面全体に均一に水をつけるために、水元ローラーの表面をなでて湿し水を調節する器具。
ミスチング
印刷機の回転中に機上からインキが噴霧状になって飛散する現象。とくに高速輪転印刷機に多く発生する。
水なしオフセット
一般のオフセット印刷は、水と油の反発作用を利用した印刷方式、この「水なし」方式はシリコンなどのインキ反発性物質を刷版上の非画線部に形成することにより、画線部だけにインキが付着し印刷ができる。
水幅
オフセット印刷ではインキと湿し水が混和されて版面に供給され、画線部にインキが付着し印刷が成立する。この場合、絵柄面積によって供給される水の量が異なるため、条件によってはインキと水の混合比が必ずしも一定ではない。したがってインキとしてはある程度水を絞っても地汚れが生じないこと、多くても乳化して水負けするようなことのないインキが求められる。すなわち、インキと水が接触して印刷適性を保持する上限から下限までの湿し水の混合幅をいう。
水負け
印刷インキが湿し水によって過度の乳化状態となり印刷適性を失う現象。
見開き
書籍などで、収容すべき罫表または、図版が大きすぎるか、または割付の指定により、1ページに収まらない場合には、分割して向かい合った2ページにまたがって入れる。このような印刷物またはその版面を見開きという。
ミーレ印刷機
代表的な2回転印刷機。圧胴が版盤の帰り工程にも回転し続け、版盤の1往復に圧胴が2回転する円圧印刷機。
むしり
打ち抜きの後、不要部分を除去する作業。
無線とじ
丁合いされた刷本を針金とじせずに接着剤だけで折丁の背を結合する方式。電話帳や各種単行本のほか、一部の雑誌に採用されている。
無停止給紙機
枚葉印刷機に紙を補給するさい、機械を止めずに新しい紙を補給することが出来る自動給紙装置。
メカニカルオーバーレイ
凸版印刷のムラトリ方法のうち、手工的方法によらないものを総称した呼び方。
メークレディー
版の部分的な印刷圧の不均一を補正する目的で版に施す操作のこと。
メジューム
インキ用ワニス単独、または白色顔料のみを分散した無彩色希釈用インキ。グロス向上、マット化など特殊用途もある。
メタルベース
印刷するさいに、鉛版、樹脂版、電胎版などを組み付ける金属製台で、一般的には軽金属が材質となっている。
滅活字
印刷や紙型取りなどによって、字づらが摩滅して使えなくなった活字。
面掛け
用紙の片面に印刷されるページ数。ページ数によっては同じものを2通り、4通り掛けする場合もある。
面付け
製本工程における折加工で折本が正しいページ順になるように、原版を貼りこむこと。
モアレ
幾何学的に規則正しく分布した網点、または線が重なり合ったときに生じる斑紋もことで、重なり合うスクリン角度が15度以下になると、モアレ模様がめだつ。
木版印刷
東洋では7世紀半ば頃より中国経典や暦本が木版印刷によって行われ、わが国の百万塔陀羅尼経文は現存する最古の木版印刷物とされる。
木矢
凸版印刷の組み付け作業に使用するくさび状の木製の板。
盛り上げ印刷
凹型を用いずに画線部を隆起させる印刷法。印刷機で印刷したインキが乾かないうちにパウダーを散布し、余剰のパウダーを除却する。さらに加熱することによりパウダーを溶着、隆起させる。透明パウダーを用いることによって各色の盛り上げが可能である。
盛り上げ印刷インキ
印刷面が隆起状に仕上がる印刷インキ。
モルトン
オフセット印刷における湿しローラーにかぶせて使用する綿のタオル状の被覆材。きわめて保水性がよく、均一に水を与えることができる。